エクセルでシステム開発をすると言ったら、多くの反対意見をいただきます。
何がデメリットなんでしょうか。
皆さんの意見をまとめてみると、下記のような内容です。
1.データベースは、Accessでやればいいんじゃないの?
2.担当者が移動したら使えなくなるんじゃないの?
3.エクセルには、限界があるから他の方法を選択したほうがいいんじゃないの?
Excelのメリット
データ操作が表面的で、目で確認しながらデータを整理できる。
データのフィルタや整列が簡単で、可視的にデータ操作できる。
Excel 使うと、担当者が編集できる。
エクセルマクロを使うと処理を簡単に自動化できる。
システム開発には、担当者との打合せに大変多くの時間が必要です。
この時間が、開発コストを押し上げているのです。
担当者が、Excel でやりたい業務の流れを作成すると、その流れを見るだけで、システム開発者は、業務を理解することができます。
完璧なシステムである必要はありません、作成したい内容を伝えることができればいいのです。
なぜエクセルでデータ管理できないのでしょうか?
エクセルの罫線機能を利用するときにワープロのようにして印刷イメージとデータ管理を同時に考えてしまうからです。
エクセルを活用するにはデータを入力するシートと データを印刷する書式シートを分けてシートを作成することにより、データと印刷書式シートを別々に作成して業務システムを作成しなければいけません。
Access データベースと Excel データシートを連携して、参照して作成したデータシートと印刷書式シートやデータ分析シートを作成する。
このようなテータ構造で業務システムを作成することをお勧めします。
[エクセルカード HARI]は、エクセルをデータベースとして利用できるソフトです。
エクセルを罫線ワープロとして使うのではなく、データ管理ソフトとしてご利用ください。
賃貸住宅管理会社のトラブル対応の管理の場合の例です。
入居者からの苦情を受付て、かかった費用をオーナーへ請求する業務です。
▼業務の流れは、次のようになります。
1.居住者様からのトラブルなどの苦情を受付ます。
2.オーナー様へ連絡します。
3.修理業者への見積り依頼を行います。
4.オーナー様への報告をします。
5.修理業者への発注依頼をします。
6.オーナー様への終了報告をします。
7.オーナー様への請求書を発行します。
▼データ管理シート
1行が1件のトラブル案件となるようにデータ表を作成します。
決して、1シートが1件のトラブル案件となるようにワープロのようにデータを入力しては行けません。
上のデータ表のトラブル案件を下のような複数の印刷書式に合わせて印刷する仕組みをプログラムにしました。
▼印刷書式シート(発注書)
▼印刷書式シート(報告書)
単票の場合の印刷レイアウトのデザイン作業は、Accessのレポート機能よりExcelの方が効率がよいでしょう。業務システムに重要なことは、開発作業効率です。業務は常に改善提案があり、その都度、印刷帳票や管理画面は変更を余儀なくされます。業務システムは、そのような変化に手早く対応する必要があります。
データシートから書式シートにデータを移すプログラム
このようにデータシートの必要な項目を取出して印刷を行う仕組みができいると誰でも簡単にデータ管理ができるのではないかと考えました。
印刷書式にデータをコピーしようとすると、書式が変わるとプログラムを変更しないといけません。それで、印刷作業領域という印刷データの置き場所を設けました。
プログラムは、上の赤枠で囲んだデータを 下の印刷作業領域に自動的にデータコピーします。
印刷書式シートには、上の[印刷作業領域]のセルの値を表示させるように設定します。このような仕組みだと、いろいろな印刷書式をユーザーが自由に作成することができます。
このような業務は、Accessでも作成できます。データの管理ということでいえば、Accessのデータベースの方が効率がよいでしょう。しかし、印刷するにはレポートのデザイン設定で作成しないといけません。レポートのデザイン設定だと、業務担当者は使い慣れてなくシステム開発者の作業になりがちです。そうしてシステム開発者の作業が増えてしまい、開発作業が遅れているのが現状です。
業務担当者が自分で作る
印刷帳票をExcelのシートでデザインすることにより、業務担当者が自分で印刷書式を作ることができます。業務担当者が作ることで、きめ細かい用途に応じた帳票を作成できます。
業務担当者が設定できる機能をできる限り増やしていくことが、業務システムにはひつようです。
業務システムに大切なことは、次のようなことです。
1.データベースは、Accessでやればいいんじゃないの?
Accessで行う方がシステム構造としてはしっかりとしたシステムになると思います。しかし、システム開発者が多くの作業を抱え込んで開発作業が遅れるのはデメリットです。これを改善するためにExcelで設定できる機能を増やすことです。特に入力と出力(入口と出口)は、業務担当者が自分で改善できることが大切です。
2.担当者が移動したら使えなくなるんじゃないの?
Excelの技術者は、数多くいます。システムのデータが、どういう仕組みで動いているかが 理解でてさえいれば、管理できる技術者は数多くいることでしょう。システム管理を外部システム業者に全面委託するのではなく、自社でデータ構造が管理できていれば、システムを保守できる業者は多くいると思います。
3.エクセルには、限界があるから他の方法を選択したほうがいいんじゃないの?
ひとつのの開発言語で全業務を構築することは、多くのリスクがともないます。永続的に利用可能なシステムは、現状では Microsoft Office 製品を主に構築することが最良の選択だと思います。
たしかにExcelだけで業務システムを構築することは限界がありますが、Excelを利用してシステム構築することで、かなり開発効率を上げることができます。Access や Excel など、便利なツールをできる限り利用して、業務担当者に作業を分担することができるシステムが、永続的に効率よく業務システムを運営していける方法です。
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エクセルで 色のついたセルを数える方法について
エクセルで下図のように、セルに背景色をつけた表を作ることがよくありませんか?
このような表をつくると、背景色別に集計する場合に大変時間がかかります。
私は、このデータをデータベースに変換して集計するアプリを作成しました。
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この作業を1クリックで行うアプリ[週間スケジュール管理]をご紹介します。